コーヒー好きの皆さん、種子からコーヒーの木を育ててみたいと思ったことはありませんか?
種子からコーヒーの苗木を育てるのは時間がかかりますが、非常にやりがいのある体験です。
累計1,000粒以上のコーヒー種子を植えてきた経験をもとに、初心者でも種子から苗木を作るための方法を共有します。
必要なもの一覧
コーヒーの種子を植えるために必要なものは以下の3つです。
発芽用種子

- コーヒー生豆よりも高い水分値を保持
- 発芽機能が損なわれていない状態
上記の種子の画像は収穫直後に輸出されたもので、瑞々しくて重みがあります。
余談 生豆を使用した発芽実験
余談ですが、過去にコーヒー生豆を使用して発芽するかどうかの実験を行いました。

水に浸けると6時間前後で根が出てくるのですが、土に植えると数日でカビが発生し、発芽する前に全て腐ってしまいました。
※実験に使用した豆は、ニュークロップのゲイシャ品種、ティピカ品種など。

この経験から、水分値が低い生豆では発芽せず、水分値が高く新鮮な種子ほど発芽機能が保たれ、発芽すると考えられます。
土

発芽用の細かい土がお勧めです。
以前は赤玉土や鹿沼土などの粒の大きな土を使用していましたが、根が曲がりやすいという問題がありました。コーヒーの木は主根がまっすぐ下に伸びることが重要なため、現在は粒の細かい土を使用しています。
鉢

植え替えを前提とするため、極端に浅い鉢でなければどのタイプでも問題ありません。種子の量に応じて鉢のサイズを選択しましょう。
種子の植え方
水に漬ける作業

播種前に、種子を一晩水に漬ける作業を行います。
水に漬けることで以下のメリットがあります。
- 種子が水を吸収して柔らかくなり、芽が出やすくなる
- 水分供給により発芽準備が整う
- 複数の種子を同時に植える際、発芽タイミングが揃いやすい
経験上、常温・冷蔵庫どちらでも効果に差は確認できていませんが、この前処理を行うことで発芽が揃いやすいため、大量に植える際は行っております。
必須の工程ではないので、時間があればで良いです!
種子を配置

※あくまでも経験上の話です。
植えた後の水やりと温度について

水やりは以下の点に気をつけて与えてください。
- 土の表面が常に湿っている状態を維持
- 表面が乾いてからの水やりでは遅い
- 2~3日に一回、軽く水を与える
- 鉢底から水が出るまで与える必要はない
土の表面が乾燥すると発芽率が明らかに低下するため、種子が乾燥しない環境を維持することが重要です。
また温度も重要です。
コーヒーの木は熱帯地域原産の植物のため、15~25℃の温度維持が発芽を成功させる重要なポイントです。
春から秋にかけては加温などの対応は不要ですが、冬は室内の暖かい場所におくか、植物用のホットカーペット(育苗マット)の使用をお勧めします。
気温が低いと発芽するまでに非常に時間がかかる、もしくは発芽率が低下するため、特に冬場の温度管理には注意しましょう。
発芽タイミング

種子や品種に影響されますが、早い場合は3週間程度、冬は最大で3か月ほどかかることもあります。
諦めた頃に発芽することもあるため、最後まで諦めずに気長に待つことが大切です。定期的な水やりを継続し、温度管理を怠らないようにしましょう。
植え替えについて

芽が出てきたら、より深い鉢への植え替えを推奨します。
コーヒーの木は主根が下に向かって伸び、主根から側根が発生するため、深い鉢で育てることで元気に大きく育ちます。
小さい苗でも主根が15cm程度に成長することもあります。

そのため大きく育てたい方は、早めの植え替えをお勧めします。
※小さく育てたい方は必須ではありません。
まとめ
コーヒーの種子から苗木を育てる過程をまとめると、以下のようになります。
発芽するまで: 植えてから3週間~3ヶ月
発芽させるための条件:
- 新鮮な発芽用種子の使用
- 適切な温度管理(15~25℃)
- 水分管理
- 気長に待つ忍耐力
実際には、種子の状態が良ければ時期や使用する土にかかわらず発芽率は高くなります。過去にコーヒーチェリーから取り出した「スカスカ」だと思っていた豆も、4週間後には大量に発芽したこともあります。
種子からの栽培は時間がかかり、収穫まで非常に長い道のりですが、手間暇かけて育てる過程は非常に面白く、一つの趣味になると思います。
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