こんにちは、店主の大久保です。
近年は伝統的なティピカ品種やブルボン品種ではなく、病気への耐性があり頑丈なカティモール品種のコーヒーが増えてきております。
この記事ではカティモール品種の特徴について解説します。
カティモールとは?

カティモールとは、ティモールハイブリッド品種とカツーラ(カトゥーラ)品種の交配種のことです。
ティモールハイブリッドは1950年台にティモール島で発見された、アラビカ種とカネフォラ種(ロブスタ)の自然交配種で、カネフォラ由来の病害虫に対する耐性と、アラビカの味わいの良さという特性を引き継いでいます。
カツーラはブルボンの変異種で、樹高が低く、収穫量が多いという特徴があり、現在でも中南米で広く栽培されている品種です。
これら2つの品種を交配させ、
- カネフォラ由来の病害虫耐性
- カツーラ由来の樹高が低く、収穫量が多い
という特性がある、カティモール品種は生まれました。
ちなみに名前についてですが、CatturaとTimor Hybridの交配種であることから、それぞれの名前からCatimorと名付けられたようです。
カティモールの代表的な品種
カティモールは、カツーラとティモールハイブリッドを交配させた品種の総称で、特定の品種を指しているものではありません。
そのため、「カティモール系」などと表現されることもあります。
以下は代表的なカティモール”系”の品種です。
- IHCAFE90(イカフェノベンタ)
- Castillo(カスティージョ/カスティーヨ)
- Lempira(レンピラ)
特徴1 病気に強く、枯れにくい

コーヒー栽培における最大の難敵は「さび病」という病気です。一度発生すると葉が錆びたような状態になり、光合成ができず、葉が落ち、木が弱ってしまいます。
そして最悪の場合枯れてしまいます。
かつて有名だったコーヒーの有名な産地(スリランカのセイロンなど)も壊滅的な被害を受け、生産量が激減、もしくは別の植物に切り替えるという事例もあります。
しかし、カティモールはカネフォラ種の遺伝子を持っているティモールハイブリッド品種とカツーラ品種を交配させて作られた背景があり、サビ病に対して強い耐性を持っています。肥料の消費量が多いというデメリットはありますが、たくさん肥料を吸い上げ、早いスピードで成長し、葉も多く成長旺盛であることもメリットの一つです。
良く成長し、頑丈であるため、初心者の方でも安心して育てることができます。
※一部の品種では交配に交配を重ねた結果、病気への耐性を失った品種もあります
特徴2 コンパクトで育てやすい

一般的なアラビカ種は、放っておくと数メートルの高さまで成長しまが、カティモールは、他の品種に比べて背が高くなりすぎない「低樹高」という特性を持っています。
※矮性(わいせい)や矮性種(わいしょうしゅ|わいせいしゅ)などと表現されることもあります。
コンパクトであるため、ティピカやブルボンといった大型の品種よりも間隔を狭くして植えることが可能で、より多くのコーヒーの木を植える付けることが可能になっています。
また、室内栽培を基本とした日本の環境にもぴったりです。リビングや玄関などでも、圧迫感を少なく、インテリアとしても楽しみながら管理し続けることが可能です。
特徴3 収穫量が多いこと

カティモールは成長力が凄まじく、しかも花や実を多くつける特徴があり、早ければ種子から植えて2年目で収穫が可能です。
他の品種よりも早い段階で開花するため、短い期間で収穫までたどり着く可能性が高い品種です。
味わいの懸念について
カティモールはカネフォラ種の遺伝子を受け継いでいるため、アラビカ種だけでなくカネフォラ種由来の味わいの特徴も現れます。
一般的に、カネフォラ種は穀物のような香りや強い苦味、酸味がほとんど現れないといった特徴があります。
かつてのカティモール品種は味わいが良くないと評価されることもありましたが、現在では品種改良や収穫後の処理・栽培環境の改善があり、COEなどの品評会でもランキングに入ることもあります。
環境次第では、非常に美味しいコーヒーを生産することも可能な品種となっています。
まとめ
以上が初心者の方にカティモールをおすすめしたいする3つの理由でした。
コーヒーの木は観葉植物の中でも特に簡単な部類ですが、カティモール系は成長が凄まじく、しかも頑丈であるため、初心者の方に特におすすめしています。
時期によっては当店でも取り扱いがありますので、興味がある方はぜひこの機会に栽培を始めてみてはいかがでしょうか。
参考文献:
World Coffee Research: T8667